好きなもののお呪い。

流行りに乗るのが毎回遅い。

前々から気になってはいたけれど、原作をほとんど読んでないし、アニメも観てないから、理解できないかなと思っていたけれど、観た人が、原作知らなくても大丈夫ってコメントしてたので、思い切って観て来ました。

『呪術廻戦0』

原作ほとんど読んでないって言ったけど、ネットの漫画サイトで、無料になってた分だけ読んだから、予備知識ゼロってわけではない。

そもそも劇場版は、アニメ版の前日譚だから、もろアニメの続きであった『鬼滅の刃』とは、作品としての立ち位置が全然違う。

なんとなく、世界観や設定は知っている程度の私が観てきた感想です。

以下、ネタバレ

序盤の乙骨君が、めちゃくちゃ碇シンジ君なんですけど。

小さく縮こまってブツブツ言ってるシーンが、完全にシンジ君でちょっと笑った。

『鬼滅の刃』もそうだったけど、演出がすごい。語彙力小学生で申し訳ないけれど、マジカッケー。

報告の文字が打ち込まれていく演出とか、動画じゃないとできないし、作品の雰囲気をよりシリアスにしてる。

アニメ観てなかったから、余計に作画の良さを新鮮に受け取れて、動きの綺麗さとか、アクションシーンの流麗さとか、マジで見惚れた。

音楽もカッコいいし、原作の良さを数倍にしてアニメとして表現してるのが、すごい。

とにかく乙骨君の中の人の芝居がすごい。

正直、それを目当てであまり見たことのないこの作品を観に行ったようなものだが、観て正解だった。

前半のシンジ君状態の時、中盤、仲間と会ってから脳内突っ込みかます乙骨君の可愛さもさることながら、後半、覚醒した後のリカちゃんへの命令口調とか、めちゃくちゃ痺れた。

そうだよね、こういうギャップのために、緒方さんなんだよね、と心の中でキャスティング決めた人とガッチリ握手したいような気持ちだった。

クライマックスで無双状態の乙骨君が、リカちゃんに誓約するシーンなんて、ときめきが止まらなかったし、決め台詞に腰砕けるかと思った。

あと、リカちゃんが、愛してるよって言われて、私も大大大好き～！っていうのが、リカちゃんの中にはまだ愛になる前の子どもの好きが溢れてるんだって思ったら、すごく切なかった。リカちゃんの中の人も効果が入ってるとはいえ、さすがの演技力で本当に気持ち悪いのに可愛かった。

作品としての面白さは基本として、中の人達の演技力に落とされてしまった。

今まで、漫画のアニメ化っていいことばかりじゃないと思ってたけど、作品のクオリティで殴られることが多い。

演出で、漫画の余白を埋めたり広げたりするのって、当たり前じゃなかったと思うんだけど、何が変わってきてるんだろう。

間の取り方が秀逸で、アクションシーンのスピード感も相まって、時間をも支配されてる感じ。

2時間があっという間だった。

前情報無さすぎて、エンディングが、予告とかで使われてるのとは別だってことに気づけず、普通に世界観にあった名曲だなって思って、常田はただの天才じゃんとか考えてたら、2曲目始まったので、あれ？ってなりました。どちらも良い曲。

キングヌーも好きだけど、紅白にも出てたミレパの曲は聞くたびに鳥肌立つ。常田さんの才能にひれ伏す。

感想らしい感想にならなかったけど、要するに好きな声優さんが出てるあんまり知らない漫画原作の観てないアニメの劇場版観に行ったら、好きな声優さんをもっと好きになったし、まんまと作品に落とされましたってことです。

ちなみに、一週間しないうちに劇場版の方の原作は買ったし、アマプラでアニメの第1シーズンも見始めました。アニメの続きまだかな。