私の事しか語れない。

日々の彼是。脳内垂れ流し。

主役の主観の君とぼく。

連休初日に映画を観に行ってきました。細田守監督作品の『竜とそばかすの姫』

細田作品は嫌いじゃないけど、前作の『未来のミライ』は、ちょっとよくわからなくて、自分は対象じゃないのかと思っていた。でも、最新作だし、気になるから観に行った。

車で15分もかからない近場の映画館は、夏休みが始まったばかりだから、子連れでいっぱいだった。この映画館には、何度か来ているけど、こんなに混んでるのは初めてなんじゃないかと思う。入場時間になると、行列まで出来ていて、さすが最新作は人気ですねって思ってたら、ほとんど鬼滅の刃を観に来てる人だった。どうやら、新しノベルティ配布の開始日だったみたい。

その映画館で一番大きいスクリーンでの上映だったけれど、人はそこそこだった。

ネタバレするので、折ります。

 映画そのものは、私は好きだった。圧倒的な映像美と音楽、主役の歌手の歌声。オープニングの歌唱シーンの美しさに涙が溢れてきた。

ネット世界の造りは、サマウォ-ズのOZを踏襲してはいるけれど、より現実に即しつつ、現実から離れているという不思議なバランスで造られていた。

ストーリーとしては、美女と野獣の要素もありつつ、主役の子の成長がメインなんだろう。

色々とオマージュしていたりして、表現方法が面白かった。

サマウォの敵が、AIだったのに対して、今回はネット上でありつつ、がっつり人間の怖さとか愚かさを描いてるのが現代的で良かった。

主役を歌手が務めているだけあって、音楽が物凄く良かった。ミュージカル映画のような雰囲気もあって、とても好みだった。

竜の城のシーンの美女と野獣ぽさにドキドキした。

サマウォの敵がAIながら、事件が現実に起きていたのに対し、竜そばは終始ネットの世界の話だったのが、印象的だった。現実に起きていることを、ネットの住人たちは知らない。

現実に起きていることの対処表現としては、あまりに不足だし、解決しているように見えないけれど、あくまでも、竜とBellの話だとすれば、現実に出会えたことで解決なんだと思う。

創作にも現実的な対処を求める人達の為には、ちゃんと大人が介在してる様子も表現した方が良かったのかもしれないけど。

描かれてはないけれど、ちゃんと大人が助けてくれて、安心できる場所に行ったんだと信じてる。

偏り過ぎた表現は、どうかと思うけれど、私としては、描かれないというのも、表現の選択の一つとしては有りなんじゃないかと思うな。

あくまで主役目線のお話なわけだし。まぁ、不特定多数の老若男女に向けられた大衆映画で、明らかに現実的な解決策を表現されなかったことに対して、不安に思う大人がいるのは、当然だと思うけど、全部、現実的にしなくてもいいんじゃない?フィクションだよ?とか考えてしまうな。

余白にすべきところと、ト書きまでしっかり書き込むべきとろこのバランスの難しさなのかな。

とりあえず、個人的には好きな作品だったし、何より音楽がすごく素敵だったので、主題歌買おうかな。

主役の歌唱が素敵だったから、公開された劇中歌のMVを観に行ってみたら、素で歌う姿も素敵だった。

あと、主役の友達役のYOASOBIのボーカルの人が、めちゃ上手くてびっくりした。

子供の頃は、実際の役者が声優やるときの声に違和感しかなかったけど、大人になってアニメから離れると、役者の人の声も普通に聞けるようになった。

普段聞いてる声が変わったんだな。成田凌の声がイケメン過ぎた。