私の事しか語れない。

日々の彼是。脳内垂れ流し。

嵐の後のまつり。

台風15号が関東に近づいてきた夜、テレビのニューステロップには、気象庁の「夜には世界が一変する」という発表が流れていて、その言い回しが、なんか良いなと思ったので、ここ数年使っていなかった雨戸を閉めた。

夜になると風が鳴き始め、なかなか寝付けなかった。明け方には大雨だか洪水だか土砂崩れだかの警報が鳴り、目覚ましよりも早く起こされた。自宅アパート周辺は、区だか市だかが定めた土砂崩れの起こる可能性の高い地域だ。警報の内容をよく確認すると、自宅辺りは避難区域には入っていなかった。

最初の目覚ましが鳴ると、夫からLINEが入ってきた。すでに台風が通過した地域に出張に行っている夫から、電車が止まっているから、今日は休みだな、などと言われた。

電車が止まることは前日の夜から知らされていたので、遅刻することは確定していた。

車で出社する人もいるので、会社自体が休みになることはないとわかっていたので、とりあえず遅刻の連絡はいれなければいけない。

7時半に電話すると、やはり出社している人がいた。遅れることを伝えると、はいはいわかってますよ、といった感じでぞんざいに電話を切られた。前日の発表では8時には電車が動くことになっていた。とりあえず朝ドラを見て、運行情報を確認するが、まだ再開されていない。このまま家にいるか、駅に向かうか迷ったけれど、朝ごはんを駅前で食べたかったので、支度をして駅に向かった。駅が見えてくると、人がそこここで立ち尽くしている。立っている人の会話から、電車がまだ動いてないことを知った。

朝ごはんを食べようと思っていたカフェはまだ開いていなかった。開けるべき店員が電車動いていないせいで、来ていないのだろう。しかし、向かい側にあるもう一つのカフェは開店していた。ほぼ満席だったが、なんとか席を確保し、朝食を食べた。

座った席は入口の側で、駅の改札前も見える位置だった。ゆっくりと食事をし、コーヒを飲みながら人の動きをチラチラと確認した。運行情報では10時に再開予定となっている。なんだ、もっと家にいたら良かった。10時半頃にカフェを出て改札前に行ったが人は溜まったままだ。家を出たときにはまだ雨が振りそうだったので短いレインブーツを履いていたが、日が昇ってすっかり晴れてしまったし、暑くて蒸れるのが不快だった。まだすぐに電車には乗られなさそだったので、一旦家に戻り、靴を履き替えることにした。11時に家に着き、汗だくになってしまったので、汗を引かせようと扇風機の前に座ったら、すぐに動くのが億劫で、ニュースを見ながら30分ほど休憩し、もう一度家を出た。駅ではまだ人が溜まっているが、改札の中には入ることが出来た。もう12時近いのに、ホームには電車が来るのを待つ人でいっぱいだった。思ったよりも遅くなりそうなので、もう一度、会社に電話を入れた。まだ着けそうにないと言うと、上司の方から、無理しなくていいよ、と言われた。お言葉に甘えてすぐに休むことにして、ホームを後にした。無理しなくていいよと言ってすぐに、本当に電車は来てないのかと確認されたが、知ったことか。動いているようだが、すぐには来ないとか、来ても人が多くて乗れそうにないとか適当に言っておいた。同じ沿線に住む後輩は遅くなっても出社するだろうが、私はそこまで頑張る気力も理由もなかった。

普段よりも2時間遅れで開店していたスーパーで昼食を買って、再び帰宅した。

私だけ休むことにした申し訳無さは無いこともないが、あのまま数十分電車を待ち、ぎゅうぎゅうの車内を1時間近く耐え、乗り換えの電車は復旧の目処がたっていなかったから、さらにバスを待つか、30分近く歩いて出社するなんて、とてもする気がしなかった。早くても着くのは14時近くになるだろう。私の定時は17時半だ。3時間半で、どうしてもしなくてはいけない仕事なんて、思いつかない。

開き直って、いつもは食べないようなジャンクな昼食を食べて、ビールも飲んだ。どうだ、平日休みだ。贅沢だろう。前夜に寝付けなかったこともあり、少し昼寝をして、ほとんど無駄にすごしたけれど、一生懸命会社に行こうとする人たちが乗る電車のスペースを一人分空けたので赦してほしい。

夕方ぐらいから、ネットコミックで進撃の巨人が無料で読めるキャンペーンをやってたことを知り、15巻ぐらいから先を知らなかったので、久しぶりに読み始めたら面白くて止まらず、結局日付が変わるぐらいまで読み続けてしまった。また寝不足。