私の事しか語れない。

日々の彼是。脳内垂れ流し。

おめでとうは言った。

誰でも誕生日が来れば一つ年を取るわけですけど、どれだけ年を重ねても、そう簡単に根本が変わることもなく。三つ子の魂百までとは、よく言ったものです。

年を重ねれば重ねるほど、そのことを実感する場面が増えてきたような気さえします。

私たちは、いつまで同じことを繰り返せば、気が済むのかな。多分、死ぬまで。

成長できない、変われない事実は、自分の首を〆るものでもあるんだなと思った。

喧嘩したんですよ。夫の誕生日に。お互い三十路越えて早数年経つのに。

喧嘩の原因は、要するにスレ違い。私の正義と夫の正義のぶつかり合い。どちらが正しいかというのは、世間一般的な解釈と、法的な解釈をすることができても、正解などはあり得ない。

だからこそ、お互いに自分が正しいという考えを曲げられない。私は夫を変だと思ってるし、夫も私を非常識だと思ってる。

発端なんて、いつだって詰まらないことです。下らないことで、言い合えるのです。具体的な話をしても、仕方ないので、割愛しますが、まぁ、喧嘩になりまして。お互いに自分を悪いと思ってないので、謝らない。折れない。意地の張り合い。

いつもなら、夫のほうが何事も無かったように、ふざけてくるのですが、今回は、割りと長く。長いと言っても一日も保たないぐらいですが。

そう言えば、以前、会社の飲み会で、年配の人達が、喧嘩をすると奥さんに、しばらく口をきいてもらえない。という話をしていましたが、私、そういうの、無理です。

怒りが持続しないというよりは、怒っているという態度を持続できないんですよね。ふざけられれば笑っちゃうし、怒られると泣いちゃうし。以前、怒られると言葉が出ないというようなことも書いた気がしますが、自分が怒っても同じですね。言葉に出来ない。

今回も言葉に出来なくて、でも、同じ空間にいるのが耐えられなくて、小一時間ほど家出してしまいました。まぁ、近所に散歩行っただけですけどね。普通に、携帯も鍵も持って行ったし、歩いたのもウォーキングのコースだし。でも、声かけずに出てやりました。我ながら、子供っぽいなと思いますけど。心配すればいいと思って。あと、夫は書斎に籠もってたので、すぐには気づかないだろうなと思って。

夫だけ、書斎に籠もれる環境にあるのも、ズルいなと思ってたんですよね。一応、二人の書斎として、私のものも置いてありますけど、ほとんど夫が使うし。夫が居る時に、私だけが書斎にいるってことは、ほとんど無かったと思います。

そんな感じなので、家の中で私だけになれる場所が無いんです。夫が書斎に籠もってるときは、必然的にリビングに一人でいることになりますが、一人の時間がいつ終わるかは、夫次第なのです。

ちょっと気分を変えたくて、外に出て、お笑いのラジオを聞きながら、ひたすら歩いてました。夫のことを考えると涙が滲むので、考えないようにして。ラジオの内容に笑ったりして。でも、さすがに、それだけで、まったく気分が変わるということもなく。歩き疲れてきたので、家に戻っていると、途中で、夫から電話が来ました。どこにいるの?と聞かれ、今、家に戻っている途中だと答えると、電話が切れました。

帰宅して、書斎にいた夫に帰ったことを伝えても、顔を向けもしませんでした。

しばらくして、テレビを見ていると、夫が、ケーキの箱を持ってリビングに入ってきました。夕方に一緒に買いに行った、夫のバースデーケーキです。

そんな風に有耶無耶に喧嘩は終わります。ケーキを食べながら、謝れよ、とか、あなたが謝ったらね、などと会話します。でも、結局は有耶無耶だなと思います。

本気で向き合ったら、多分、終わってしまうのです。

突き詰めたら、私達には、なにも繋げるものはないから。

しっかりと、繋ぎ合うことのできる、カタチあるものは、何も無いのです。

だから、有耶無耶ぐらいが丁度いいのかもしれません。

喧嘩の発端は何にせよ、喧嘩になる原因は、お互いに自分を曲げられないからです。自分は正しい。自分の言い分が間違ってない。自分は変わる必要ない。そう思ってるから、喧嘩になるのです。

私は、夫の言い分も理解してるつもりですが、それを受け入れるかどうかは、別問題で、結局は受け入れる必要はないと判断しています。

夫は、自分の言い分は正しいのに、何故、私が受け入れないのか理解できないと思ってるでしょう。

完全に平行線です。スレ違うのも当然です。

年を取り、一緒にいる時間が増え、お互いへの理解が深まれば、曲げられるようになるのでしょうか。

今のところ、そんな気配は微塵も感じません。

三つ子の魂百までといいますから、100歳を越えたら、変わることもあるのかもしれませんね。なんつって。

しかし、誕生日に滅多にしないような喧嘩をするなんて、可哀想な夫。でも、私の誕生日に自分の趣味にガッツリ付き合わせたのだから、自業自得と思って欲しい。

っていうか、私が、そのことをまだ恨んでるから、知らずに態度に出ていて、喧嘩になったのかもしれませんね・・・・。我ながら、しつこいな。